Just sitting - ロンドンで坐禅

ここ3年程ロンドンの曹洞宗の道場で週に3日坐禅しています。世界中から老若男女多国籍、様々な背景の人種が集まるロンドン坐禅会での出会いや自分の気づきなどを綴ります

When things fall apart

いかん、なんかドラマチックなタイトルになってしまった。

これ、こないだの坐禅会でのトピック。

Pema Chödrön ペマチョドロンの本のタイトル。ここからの抜粋部分を読みながらみんなで話し合い。

 

Covidー19のパンデミック、ロックダウンが始まってから情緒不安定になっているというアメリカ人Katの提案。

 

不安を感じる時、先が見えない時、ネガティブな感情が渦巻いている時、その瞬間こそが

「the perfect teacher」である。

 

逃げずにその不快感にどっぷり浸ること。

 

真っ直ぐにメンチ切る*1こと。

 

坐禅会のメンバーが年も国籍も職業も様々、共通項といえば坐禅をしてることぐらい。スピリチュアルなこと、哲学的なことを真面目に話し合える仲間なので禅以外の今回のようなセンシティブなトピックもオープンに話し合える。

かなり助けられてるな、坐禅にもサンガにも。

 

 

人生の面白さは酸いも甘いも天国も地獄も暗闇もドン底も全てを受け入れない限りわからないということですね。

 

 

 

 

This very moment is the perfect teacher Pema Chödrön

 

en.wikipedia.org

“Generally speaking, we regard discomfort in any form as bad news. But for practitioners or spiritual warriors - people who have a certain hunger to know what is true - feelings like disappointment, embarrassment, irritation, resentment, anger, jealousy, and fear, instead of being bad news, are actually very clear moments that teach us where it is that we're holding back...They're like messengers that show us, with terrifying clarity, exactly where we're stuck. This very moment is the perfect teacher, and, lucky for us, it's with us wherever we are.

 

Those events and people who trigger our unresolved issues could be regarded as good news. We don't have to go hunting for anything. We don't need to try to create situations in which we reach our limit. They occur all by themselves, with clockwork regularity. 

 

Each day, we're given many opportunities to open up or shut down. The most precious opportunity presents itself when we come to the place where we think we can't handle whatever is happening. It's too much. It's gone too far. ...That’s being nailed by life, the place where you have no choice except to embrace what's happening or push it away.

 

Most of us do not take these situations as teachings. We automatically hate them. We run like crazy - we use all kinds of ways to escape - all addictions stem from this moment when we meet our edge and we just can't stand it. We feel we have to soften it, pad it with something, and we become addicted to whatever it is that seems to ease the pain… There are so many ways that have been dreamt up to entertain us away from the moment, soften its hard edge, deaden it so we don't have to feel the full impact of the pain that arises when we cannot manipulate the situation…

 

Meditation is our invitation to notice when we reach our limit...what's encouraging about meditation is that even if we shut down, we can no longer shut down in ignorance. We see very clearly that we're closing off. That in itself begins to illuminate the darkness of ignorance

 

...we [could] take it as a message that it's time to stop struggling and look directly at what's threatening us. Things like disappointment and anxiety are messengers telling us that we're about to go into unknown territory…

 

 

 

*1:古い、しかも大阪限定かも? 笑

初心に戻るのが楽しいーその2ー写経

 

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「お家時間」が増えてしてることの一つ。 

写経と言っても鉛筆で書くやつなのでお手軽。

しかも一気に書くのではなくて30日かけて般若心経を書きます。

少しづつ覚えながら調べながらうちの旦那さんとしています。

これが結構楽しい。

 

読めても書けない漢字って結構多いですよね。

あと当て字とはいえ「波羅蜜多」なんてまず思いつかないし。*1

意外と書き順を間違えて覚えてるのもあってあたふたします。

例えば田んぼの「田」。私ずっと中の横棒を先に書いてました!

 

基本が間違ってるもんだから他にも間違ってる漢字が多い。

すまん、ちゃんと日本語教えてあげられへんな、これじゃ(笑)

 

書き順、英訳、熟語が一気に説明できるこのアプリ↓にかなり助けられてます。

 

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Shirabe Jisho

Shirabe Jisho

  • Blazej Stanek
  • Reference
  • Free

apps.apple.com

 

普段大雑把なところもあるくせに漢字の書き順は遵守。

ここぞとばかりドイツ人気性が出るのか(笑)子供が書いたみたいな漢字で可愛いので(といったらむすっとされたが)あんまり達筆にならないでほしいなあ、と密かに思う。

 

 

しかし般若心経は深い! 

 

ちなみに初心に戻るのが楽しいその1はこちら

 

kokobeatrice.hatenablog.com

 

 

お題「#おうち時間

坐禅で世界とつながる・坐禅する地球

 

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しかしどこにどういう縁があるかわからない。

どういうふうに物事が転がるかもわからない。

COVID-19感染拡大の予防でSocial Distancing が日常になったロンドン。

週3で通っていた坐禅も道場閉鎖で行けなくなった。

しかし「必要は発明の母」とはよく言ったもの。

閉塞感も封鎖感も窮屈感もなんのその。

今現在はオンライン道場のお陰で週に6日、日によっては朝晩2回は坐禅している。

普段道場で一緒に坐っていたサンガはもちろん世界中から飛び込み参加があるのも面白い。ヨーロッパはもちろんカリブ海から、USAから、時差も距離も何のその。

インターネットに感謝!

というわけでここで皆さんにも呼びかけたい。

家に居ながら世界との、人とのつながりを感じる機会。英語が話せなくても大丈夫。

坐禅は言語も超えます!

 

下記のウェブサイトにZoomミーティング・

リンクがあります。

zeninlondon.org

 

スケジュール(ロンドン時間ー日本との時差は8時間)

朝の坐禅

<月ー金> 6:50-8:10

<日> 9:00-10:15

夕方の座禅

<水> 18:30-19:30(初心者参加のイントロダクションは18:00から)

<木> 19:30-20:40(初心者参加のイントロダクションは18:45から)

 

坐禅の流れ 

坐禅開始10分前ぐらいからオンライン参加可能。

ビデオはオンでもオフでも可。坐禅前、坐禅中はホスト以外はMUTEになっているので質問や挨拶は坐禅が終わってから。

5分前にはに木版が叩かれるので座布に座る。

鐘の音が3度聞こえたら坐禅開始の合図。

朝は30分坐って、鐘が2回鳴ると脚を組み替えてまた30分。

その後般若心経、四弘誓願文(しぐせいがんもん)を唱えて三拝して終わり

 

夜も流れはほぼ一緒だけど水曜日の坐禅後にはスタディグループがあります。

 

坐禅初心者の方には曹洞宗のウェブサイトがお薦め。

初めての坐禅|坐禅のすすめ|曹洞宗近畿管区教化センター

 

坐禅が終わった後はMUTEが外されるので軽いチャット。

ただ「元気?」「今日、天気いいね!」の何気ない会話でもつながっている事を感じると元気がでる。

We are all in this together

 

 

オンラインでの坐禅の違い

自宅で坐禅ができるのは「どこでもドア」で道場に飛んで行くみたいなもので移動時間がないから超楽チン。

もちろん服は着替えるけど化粧もしないし寝癖のままで寝室からリビングに移動。

たまに少し遅れることもあるけど毎日ほぼ定時には座布に坐っている。

オンラインだと皆んなの住んでるところを垣間見れるのも面白い。猫がいたり、犬の鳴き声が聞こえたり、意外と綺麗だったり広かったり

散らかっていたり。離れているのに近くに感じるのは日常生活が垣間見えるからかな。

 

同じ空間をシェアせずにそれでいてもっと繋ることが、もっと人を知ることができるのもテクノロジーと異例の危機環境の意外な結果。

 

ちなみにタイトルの「坐禅する地球」はこの地味なブログを紹介していただいたYmさんのブログから拝借させていただきました。

これも何というご縁というか・・・!

 

zencha.hatenablog.com

 

本当に世界は広いようで狭い。

そして全てがつながっている、って事ですね。

 

ではデジタルスペースでお会いしましょう。

 

 

合掌

 

お題「#おうち時間

 

keeping us apart/bringing us together

世界中がすごい騒ぎになっていて、

たとえ少人数でも道場でみんなで集まって坐禅することが

できなくなってどうしたんもんかと思ったら

オンラインでできるやん、ということで

ZOOMミーティングのサイトを使って「デジタル道場」開始。

先週の月曜から始まって、結局コロナ騒ぎのおかげというのも変だけど

もっとみんなと繋がることができている。

Social DistancingもSelf Isolationも

いくら国境を閉じても、検疫を厳しくしても

人たちを離すことはできない。

 

みんなつながってるから。

いつでも、どこでも、誰とでも。

 

目に見えないウィルスにここまでInterdependenceの有様を

まざまざと見せつけられる。

良くも悪くもこういうことだ。

 

つながっていない、離れてるというのはあくまでも幻想。

 

zeninlondon.org

 

 

 

新年だなぁ・証道歌

7Jan20/Tuesday - Old Steet

先週の土曜日、新年明けて初参加が5人もいたと書いたけど昨日もまたもや満員御礼!

オールドストリートの道場はQuaker Meeting House*1

を週一で借りている。普段はミーティングで使われている部屋だから椅子を全て積み上げて仕舞い込んでスペースを作り床に座布団を並べて

坐禅ができるようにしたインスタント道場。

 

スペース的には10人ぐらいでちょうどいい感じ。

昨日は初参加が6人、しかもレギュラー、半レギュラーも結構集まって過去最高の19人!座布団も坐蒲も全て見事に出払い。

私は坐蒲無しで直に絨毯に坐って脚を組んで坐ったら途中まではなんとかしのげたもののベルがなるまでには脚が何年振りかというばかりに痺れた。

坐蒲が無いとこんなに辛いとは・・・!

 

初参加が6人もいた割にはみんなじっと坐っていて特に無駄に動いたりする人も鼻息が荒い人もおらず、なんともいえない集団の集中力が充満していた。

 

前半は外にたむろしていたスペイン語集団が騒々しかったけれど後半は静かで車の音、飛行機の音、外の自然の音が静かに聞こえた。

住宅街とはいえシティの真ん中でこの静けさ!

狭い部屋にこれだけの人が集まって静かに動かずに坐っているというのは稀有な、特別な状況だろう。

 

坐禅だなあ、と感慨深い。

 

般若心経もこれまでに無くハーモニーがあってやっぱり大勢で唱えるお経っていいなあと思った。オールドストリートの道場にこんなに人が

集まってくれるのはやっぱり嬉しいなあと思った。みんなありがとう!

 

*2

 

********** 

この日のスタディグループはノーリッチのマディーが過去3年ほど精読している「Shodoka」について。

 

日本人の私が戸惑うのはローマ字で書いてあると漢字が浮かばないこと。

仏教をきちんと勉強したわけではないので一番簡単で思い出しやすい漢字が頭に浮かぶ。

この「Shodoka」も私の頭の中では「書道家」に勝手に変換されていたけどこれを書く為に調べてみたら「証道歌」 だった。まあ詩集だったらそうだろう。

書いたのは(実際に書いたというより後で纏められたんだろうけど)永嘉(ようかげんかく)、六祖慧能(えのう)の直弟子だそうだ。

ja.wikipedia.org

わかりやすく解説されているサイトも幾つかあるみたい。

これは自分の勉強用に張っておく。

証道歌

Wherever You Stand 12: Yoka daishi's (Yongjia) Shodoka: Song of Freedom part 1 | White Wind Zen Community

七世紀のしかも唐の時代の禅僧の詩集を熱心に読んでるマディーも凄いなと思ったけど私が好きだったのは彼女の勉強の仕方。

 

まず、弟子丸老師の弟子が纏めたものだからフランス語で書かれてる。

フランス語ができるとはいえそれを逐一訳すのがかなりの手間。

また読んでもすぐにはわからないから覚えてとことん考えてあとは常に頭の中に置いて日常生活を普通に過ごす(Live with it)

 

そうすると体感とでもいうのかな、体が考える。そういう風に読んでいってふっとわかる時があるという。

 

私なんかはどうもわからないことがあるとすぐに答えを調べてしまうし(恐らく今は誰でもそうだろうけど)調べてしまうとわかったような

気になって質問自体忘れてしまうなんてこともよくある。

何でも「今、すぐ!」のInstant Gratificationジャンキーの今の世の中ではなかなか難しいことかもしれない。

 

味わって読む、ゆっくり読む、わからない空間に浸る不可解、不可思議の余韻に漂う。

そう言う時間を大切にしたい。 

 

とりあえず今のところ「証道歌」を読むつもりはないけど(他にも読みたいものがたくさん積んであるし)日本の禅師以外のことをほんの少しだけれど知ることができたいい機会だった。2月のマディーの接心でまた学ぶ機会があると思うから楽しみにしておこう。

 

  

 

本日のSitters: ニック、ジョン(南ロンドンの)、マディー(ノーリッチ)、ノエル、

デビッド、ティム、ジュリー、キャサリン、エマ、ヴィンセント(ロンドンブリッジで

坐ってたらしい)、サード、初参加6人、+Eと私で19名

 

 

*1: クエーカー - Wikipedia

*2:E(うちの旦那さん)が立ち上げた道場だから。今年3月で3年!

坐禅を始めたばかりの方に(ちょっとおこがましいですが)

4Jan20/Saturday - North London

前回なかなか女性が坐禅に来ないと書いたら

昨日は私も含めて6人も。今年初の週末で初参加者が5人もいた。

新年の抱負で「瞑想*1を始める」という人は多いのかな。

もしかしたら「ジムに行く」と同じ種類なのかもしれない。

**********

私の前に坐っていた今回初参加の若い女性がなかなか辛そうだった。

首を回したり組んでる手を前後に動かしたり恐らく膝がきちんと

床についていなくて背中が自然に伸びていなかったからかなと思う。

 

確かに私も自分に心地良い姿勢が見つかるまでかなりの時間を要した。

膝が痛くなったり、首の角度に悩んだり、背中、または肩のほんのちょっと

した傾きの違いで楽に坐れたり坐れなかったりするのに気づくまでにも

時間がかかった。今も試行錯誤でその日の体調で姿勢がうまく保て

ない時もある。

 

しんどくても初めての坐禅がなかなかうまく坐れなくても

それを理由にやめないで欲しいなあ、と漠然と思う。

 

 

 

本日のSitters: ジョン、ビル、ニック、ヴィクラム, イジー(今週は木曜日にも来てた)、

アムット(名前Amしか覚えてなかったけど後で聞いた)、ショートカットの女性(名前?)

今日は初参加が5人も(しかもうち女性が3人)+Eと私で14名!

 

 

 

zeninlondon.org

*1:坐禅は瞑想では無いんだけどね

集中力とオープンネス

2Jan20/Thursday - North London 

里帰りから戻って坐禅はもちろん続けてるけど

時差ボケや、師走のてんやわんや、なんやかんやでこのブログは全然書いてなかった。

まあ読んでる人がおそらく私も含めて3人ぐらいなので*1

別にいいんやけど私としてはこっちをきちんとやりたいと思ってるので不本意

坐禅に行ったら絶対書くことはあるはずやからネタに困るはずもない(はず)。

 

ま、気を取り直して続けます。

 

昨日は今年初の坐禅。特に新年だからと言う特別なことはもちろんなし。

個人的には大晦日坐禅に行ったしあんまり休みないな、という感じかな。

 

新年早々かなりの人でいい雰囲気だった。

人が多ければ多いほど静けさが増すというか、コレクティブな集中力とそれぞれの努力で道場がエネルギーで漲っていた。

昨日は女性が4人もいて嬉しい限り。大体いつも女は私一人だけの時が多くて般若心経を唱える時になかなかトーンが見つからなくて一人だけはみ出してる。でも昨日は二重唱のようで気持ちよかった。しかしなんで坐禅に女性が集まらないのかなー。婚活になるのになー 笑。 *2 

ま、これもよく話題になるトピック。

 

**************

 

坐禅中何度か私の頭の上に「!」が浮かんだのではないかと思うぐらい昨日は思いがけない「!」が坐ってる時にあった。

 

ビルが口宣で言った「集中力」と「オープンネス」に触発されたのかもしれない。

二つの全く違う事が同時に存在する、存在せざるを得ない、そういうこと。やっぱり言葉にするとあんまり意味がわからんな。

 

今朝もあれは何やったんかなとモーニングページに意識をダウンロードして書き殴ってみたけど纏まらなかった。

 

またちゃんと落ち着いて考えてみよう。

 

 

 

本日のSitters: ジョン、ビル、ポール、リチャード(ベルボトム)ニック、

クラウディア(ブカレストの女の子やっと名前がわかった!)、ヴィクラム、

アグネシュカ(初参加)、イジー(先週の土曜半日禅にも来てた)、

若い男の子(サングラス、名前?)、クリス(ホドロフスキーの話題で盛り上がった人、

名前?)+Eと私で13名!

 

 

zeninlondon.org

 

*1:しかも多い時で 笑!

*2:何を隠そう私も旦那さんとは坐禅で知り合ったのです、はは