Just sitting - ロンドンで坐禅

ここ3年程ロンドンの曹洞宗の道場で週に3日坐禅しています。世界中から老若男女多国籍、様々な背景の人種が集まるロンドン坐禅会での出会いや自分の気づきなどを綴ります

期待しないこと

7Nov/Thursday - North London 

 

今日は着いたらなんかもうすごい人だった。

両壁とも2列になった。私はニックとリチャードの後ろに坐った。

 

ビルが坐禅中に

「Try not to move... if you can...」

と言ったのでこっち側の壁は全然動いてる人はいないようだからあっち側?ああきっとオスカーだろうな、と思った。

 

経行が終わって2回目の坐禅の時におそらくその多動なオスカーの後ろに坐ったんだろうと思われるベニーが別の場所に移った。まあ、気持ちもわかるけど。

 

ビルが口宣で

坐禅には良い坐禅も悪い坐禅もない、

ただそのままの状況、その日の自分、その時の環境、その中で坐るだけだ、

期待しないこと、Don't expect anything.

と言った。

これって救われるな、と秘かに思った。

 

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坐禅後にオスカーがビルに相談していた。彼はじっと坐る努力をしてるけど難しい、と。頭の中にいろんな妄想が充満していて、それを振り切ろうとしてどうしても動いてしまう、申し訳ない、と。

 

全く謝ることではないし坐禅中に動いてはいけないというルールももちろん無い、ただ動きたいという衝動が出てきたらただ無意識に従うのではなく見守ってみるように、と。

 

ビルはセラピストで言葉の使い方が上手い。思いやりのある、それでいてパトロナイズもせずに的確な言葉をかけることができる。

 

確かに動かないでいるというのは簡単なようで難しい。

今でさえADHD多動症)と診断されるようになったけど昔は小学校でも中学でも授業中じっと机に座っていられない生徒はいた。

皆んな困った奴ぐらいに思っていて教師にも理解してもらえず、ダメなレッテルを貼られてしまった子供も多いかもしれない。

 

でもそれが本人の意思ではなくどうしてもそうせずにはいられない病気、または病気ではなく個性、だったら?

その人が内面で感じてることは誰にもわからない。

 

人も変わるし、坐禅も変わる。

坐禅は毎回違うから面白い。

オスカーにもまた会えると嬉しい。

kokobeatrice.hateblo.jp

 

 

本日のSitters: ジョン、ビル、ポール、リチャード、ニックx2、

スチュアート、オスカー、ベニー、ブカレストの女の子(名前?)、

サイクリスト、ミッチ(木曜は珍しい)、ヴィクラム、初参加の男性一人、

+Eと私で16名!